第6章

GM  さて、建物の中に入って少し進む。建物の中はシンとしているね。
レデシュ  研究員がいるんじゃなかったの?
GM  うん、クレアさんの話ではそうだったんだけど。人の声等は全然聞こえないね。
リギウス  クレアさんに聞いてみる?研究員の皆さんはどうしたんでしょうねぇ?
GM  「おかしいわね…誰もいないはずは無いのだけど…。」と不審がってるね。
     大きな声で「誰かいないの?」と言ってもいるけど、返事は無いね。
アルテミス  ちょっとそこら辺見て回ってみる?
レデシュ  クレアさんに聞いてみてからじゃないとな。
GM  クレアさんはしばらく迷ってるけど、「お願い出来ますか?」と言ってくる。
アルテミス  じゃあ、ちょっと皆で見て回ってみましょう。

一行はアルテミス・レデシュとリギウス・クリスの二手に分かれて建物の1階を探索して回ります。
ガイズは万一に備えてクレアと一緒に待機しています。
4人は1階には全く人気が無いことと1階の造りを確認して戻ってきました。
1階には研究員達の部屋と思われる部屋が数室あり、2階と地下1階への階段がありました。

クリス  争った跡があった訳でもないですし、荒らされた様子も無かったですが…
      誰もいないというのは、ちょっと気になりますねぇ…。
リギウス  クリアさんに聞いてみよう。2階に行ってみるか、地下に降りてみるか。
GM  「2階にあるのは客室だけのはずですから…誰かがいるとしたら、地下の方でしょうか…。」
     とクレアさんは言う。でも2階に人がいないとは言い切れないし、どちらに行くかは皆が決めとくれ。
アルテミス  う〜ん…地下にいる率のが高いなら、一応2階見た後に地下に行くのが無難ルートかな?
レデシュ  アルテミスにしてはまともな意見だからそうしよう(笑)。
アルテミス  どういう意味よ…。

一行は2階に上がり一通り見て回りますが、予想通り誰も見つかりませんでした。
そのまま地下に降り、進んでいきます。

GM  他の部屋より少し大きめの頑丈そうな扉があるよ。
     クレアさんは「この部屋が、ここで1番大きくメインで使われている研究室です。」と言うね。
ガイズ  ちと思ったんじゃが、わしら部外者が研究室等に入り込んでも良いのかな?
GM  クレアさんはしばらく黙っている。で、おもむろに扉の前に歩み出ると無言のまま扉を開くよ。
アルテミス  中の様子は?
GM  まだ暗くて中はよく見えない。中に入る前に、クレアさんが君達に向かって口を開く。
     「ここに入る前にも言いました通り…ここの物に関しては、私にしばらく時間を下さい。」と言うね。
リギウス  気になってたんだけど、どういう事やろ?
GM  中に入ってみると、でっかいビーカー…いや、試験管の太いやつみたいなのが沢山並んでるよ。
レデシュ  気になるなぁ。中は見えるんですか?
GM  うん、透明だから中は見えるよ。
     透明だったり色がついたりした液体が入ってるのもあり、液体の中に何かが漬かってるのもあり。
     皆、それ見てるよね?見てない人いる?
レデシュ  いやぁ、興味あるし。
アルテミス  うん。 
GM  皆見てるみたいだね。(コロコロ)えーとね、クリスでいいや。
クリス  「でいいや」って…
GM  君がふと覗いてみた試験管の中には、何かが液体に漬かっています。
クリス  はぁ…あれ?でも、そういうのはこれだけじゃないんですよね?
GM  たまたまこの中では君が見たのが当たりだっただけみたいだけどね。よくよく見てみると、それは…人の様だ。
クリス  ………え?あれ?人?ですか…? (汗)
GM  そう。ホルマリン漬けの標本みたいに、まだ若そうなエルフが液体に漬かっている。
クリス  えと、えと…(たまたま隣にいたリギウスPLの袖を引っ張って)…人〜っっ!(泣)
GM  クリスがそういう状態なので、きっと皆気付くだろうね。見回してみると、そういうのが何本かあるのに気付く。
レデシュ  何の実験やってんだ、ここ… (汗)。
リギウス  クレアさんも中に入ってきてるんだよな?クレアさんは、この事知ってたんですよね?
GM  「ええ…これが、この研究院の研究内容ですわ。人の寿命を延ばす…最終的には不老不死を目指す研究。
     その為に、この大陸に暮らす種族の中では最も不老不死に近いエルフや
     その血を継ぐハーフエルフの身体を調べているのです…。」
クリス  まさか、街で起こっていた行方不明事件って…!
レデシュ  そう言えば、あの事件って亜人間ばっか行方不明になったって…
GM  「私はその件に関与していた訳ではないので、詳しくは判りません…ですが、おそらくそうだと思われます。
     少なくともエルフやハーフエルフの行方不明事件に関しては、ほぼ間違いないでしょう。」
ガイズ  クレアさん、あんたが夜中に襲われたということもありましたな。あれはどうだったんです?
GM  「あれは…あれは、私の自作自演の演技です。本当は、誰にも襲われたりはしていません。
     あなた方に…ここに自然に同行して頂く為の演技だったんです。」
アルテミス  GM、取り合えず警戒しとく宣言しときます。
GM  ほいよ。「私は、あなた方にこの研究院を見て頂きたかった。
     そして、行方不明事件の真相を知らせて頂きたかったのです。」
リギウス  どういう事です?調べ物をここに届けに来たと言ってましたけど、
        クレアさんはこの研究に関与していたんじゃなかったんですか?
GM  「関与、していないとは言いません。ただ、私はここの研究員ではありません。それは信じて頂きたいのです。
     …無理かもしれませんが。」そう言って、クレアさんは悲しそうに微笑むよ。
     「私は…調べ物と引き換えに娘を返して欲しい。ただそれだけの為に…
     あくまで調べ物をしていただけなのです。」
レデシュ  うぅ〜ん…
リギウス  娘さんは、死んだって…
レデシュ  クレアさんの話、どこまで信じたらいいのかなぁ… (汗)。
アルテミス  調べ物をしていただけとは言え、行方不明事件の真相を知ってて隠したりしてた訳だし、
         100%信用は出来ないわね。
GM  「アルテミスさんの仰る通りですわね。私は、娘の為と言う理由だけで事件を放っていたわけですから…
     信用して頂けないのは当然の事ですわ。」
クリス  あの〜…えっと、娘さんがここのどこにいらっしゃるかは、判っておられるのでしょうか…?
GM  「正確にどこかは判りませんが…この研究院の責任者であるフォスという男のところにいるはずですわ。」
クリス  じゃあ、そのフォスさんのところに取り合えず向かってみません?
      責任者という事は、事件に関しても1番悪いのはフォスさんなんじゃないかな〜とか思ったりしますし…
      娘さんも気になりますし…
ガイズ  またえらい事を言い出すな、お前さんは(苦笑)。
リギウス  でもまぁ、それが1番判りやすくて手っ取り早いかもな。
GM  「皆さん、良いんですか?」とクレアさんが聞いてくるよ。
リギウス  まぁ、ここまで誰もいなかった以上、その人んトコに行くしか無いかねぇ?
クリス  上にはおられなかったわけですから、地下の方におられるのですよね?
GM  そういう事になりますかね。それじゃあ、そういう事で。
     で、この部屋を抜けると奥に下りの階段があるのが見えるよ。
レデシュ  じゃあ、この辺からちゃんと隊列を整えてだね。行こうか。