第1章

ゲームマスター(以下、GM)  さて、君達は今ザーンの街にいる。
                    ここは岩をくり抜いて作った様な街で、別名「岩の街」とも呼ばれているんだよ。
                    で、差し当たり仕事も無い君達は冒険者の宿でお手伝いをしながら暮らしていると。
アルテミス  地味な冒険者ねぇ(笑)。
GM  手伝いしつつ、仕事が出てきたらそれをやると。
リギウス  ま、冒険者なんてそんなモンだよな。
ガイズ  まぁ、わしはちょくちょく神殿に顔を出したりしとるかね。
レデシュ  看板娘2人とウェイター2人…はいいけど、そんなに客が来るんかいな(笑)。
GM  まぁ、大通りに面しているお陰もあって客はそこそこ多い。顔馴染みの客も結構いるよ。
アルテミス  私がお目当てのお客さんもきっといるに違いないわ♪(笑)
GM  さて、いつもの様に仕事をしていると、夕方おじさんに「誰かいいかね?」と呼ばれるよ。
     「買い物を頼みたいんだけどね。」
クリス  あ、はいはい。僕が行ってきます〜。
リギウス  クリスが行くなら、俺も行ってきます〜(笑)。
GM  まぁいいけど(笑)。食材を書いたメモを渡して「これを頼むよ。」と。
クリス  判りました、ちょっと行ってきます〜。
GM  今、店にいるのって誰?
ガイズ  わしは神殿に行っとるよ。
レデシュ  俺は店にいる。
アルテミス  あたしは…ギルドでも行っとこうかな。
GM  了解。じゃあまず、買い物に出掛けたクリスとリギウス。
クリス・リギウス  はい?
GM  店で買い物していると、おじさんに声を掛けられるよ。
     「お嬢ちゃん。そろそろ暗くなるし、早く帰りなさいよ。何でも、誘拐が流行ってるみたいだからね。」
クリス  や、やだなぁ…僕のこと、いくつだと思ってるんですか(苦笑)。
GM  「それがね、子供ばかりじゃないらしいんだよ。ある日フラッといくなっちまってそれっきりさ。気を付けなよ。」
リギウス  物騒だな。なるべく早めに帰るとするか。
GM  で、レデシュ。君も、お店に来たお客さんから同じ話が聞けるよ。
レデシュ  いやぁ、俺こう見えても39歳ですし(笑)。
GM  「いやいや、聞いたところによるとエルフの行方不明事件があったらしいぜ?」
レデシュ  何だと〜?…あ、でも、俺半人前エルフなんで(笑)。
GM  アルテミスも、ギルドでそういう話を聞くよ。まだ犯人とかは判んないらしいけどね。
     ガイズも、神殿で話は聞くね。
アルテミス  ふぅん…ま、うちのパーティで危なさそうなのは1人だけだわね(笑)。
クリス  じゃあ、買い物から帰ったら皆に報告しましょう。気を付けて下さいねって。
ガイズ  お前が1番気を付けなさい(笑)。
クリス  うぐぅ…(泣)。
GM  さて、忙しい夕食時が終わってお客さんの姿もチラホラになり始めている。
     そんな時お客さんの1人が、そうだなぁ…リギウスに話し掛けてくるよ。
リギウス  はいはい?
GM  「今日も忙しそうね。」と話し掛けてきたのは、ここの常連さん。年齢不詳の美人だ。名前はクレアさん。
リギウス  お、クレアさん。今日もありがとうっすー。ま、忙しい方がいいですけどね、仕事無いよりは。
GM  「そうね、お客さんが沢山でいい事よね。私はそろそろ失礼するわ。」
リギウス  1人?
GM  そうだね。
リギウス  あ、じゃあ気を付けて帰って下さいね。最近、誘拐とか流行ってるらしいですし。
GM  「ありがとう。でも誘拐される程私も若くないし、大丈夫よ。それじゃ。」とクレアさんは帰って行くのでした。
レデシュ  クレアさんってよく来てるん?推定いくつくらい?
GM  20代後半にかかってるかな〜?くらい。ほぼ毎日って程来てるよ。
アルテミス  自分で食事作らんのかい(笑)。
GM  それは謎だ(笑)。まぁ、君達は皆彼女とはそこそこ親しい。お得意さんだしね。
ガイズ  いきなり、誘拐されてたりしないといいねぇ(笑)。