第3章

GM  村に着いたよ。し〜んと静まりかえっていて、物音ひとつしない。
     家がいくつか並んでいるけど、生活の感じはもう残っていないね。人の気配は全く無い。
リアンダ  近くの家を、チラッと覗いてみます。
GM  ベッドに横になって、息絶えている老人夫婦がいる…いや、いたと言うのが正しいか。
     枕元に黒い花の鉢植えがあるよ。アイリはすぐ判るけど、ルーラルに間違いないね。
アイリ  一応、皆に教えておきますね。
バート  教わっておきましょう。自分が犠牲者になるのはごめんです。
ティー  バート、地が出とるぞ(笑)。
バート  皆に何かがあっては、事ですからね(にっこり)。
アイリ  GM、遺体の無い家を探したいのですが…
GM  うん?ある事はあるけど…何でまた?
アイリ  ルーラルが村に残ってるなら、ルーディックか彼に関係した人物がルーラルの回収に来るかもしれないでしょ?
      見張ってた方が、いいかなぁって。
GM  なるほど。2、3軒あるから使っていいよ。
ティー  しゅげーなぁ、アイリって頭いいんだにゃー。
アイリ  でも、ルーディックが来たら遺体は彼の手下になっちゃうんだよね。気を付けないと。
フェル  ねぇ、もう白いままのルーラルは残ってない?
GM  見える範囲内ではね。
アイリ  じゃあ、フェアルに村をぐるっと見てきて貰おう。折角のファミリアーなのに使ってなかったし。

フェアルは、アイリのファミリアー(使い魔)。ハヤブサの一種、チゴハヤブサです。

GM  じゃ、行ってきます。ばさささーっ。えっと、こんな感じ(地図を描く)で村の奥に小さな洞穴がある。
リアンダ  中は暗い?
GM  うん、そりゃまぁ、洞穴ですから。
アイリ  フェアルの目で、どこら辺まで見える?
GM  入り口付近がせいぜいだね。
アイリ  じゃ、ぐるっと一周見て、帰ってきて貰おう。
カルザス  生存者の気配は?
GM  きゅー、村の中には無かったきゅー。
フェル  洞穴の中に、人はいたのかなぁ?
GM  フェアルには判らないね。中まで見てないから。
ティー  でもさぁ…怪しいよな。
バート  中に生き残りがいたりしませんかねぇ?
リアンダ  見に行ってみようか?

一行は、二手に分かれて洞穴を調べる事にしました。
アイリ・カルザス・バートの3人が洞穴を探索に、残りのメンバーはルーディックが来るかもしれないと見張りに残ります。

GM  それじゃ洞穴組。入り口は結構広いけど、中は狭そうなので1列になって行ってね。
アイリ  取り合えず、中は暗いから「ライト」かけるね。

シーフのアイリが先頭、背後から襲われた時の為にカルザスが最後尾、という隊列が組まれます。
途中、道が二股に分かれていたのですが、左の道には何も無かったので省略。

アイリ  じゃあ、次は右に行ってみようか。
GM  てくてくてく、と歩いて行くと奥の方に光が見えるよ。
カルザス  武器を構える。道が狭いから、バスタード・ソードは無理?…ハンド・アックス持っとくよ。
バート  僕も、一応レイピアを…技能が無いですから、役に立たないですけど。
アイリ  僕も、剣を抜いておくね。
GM  はい、皆敏捷で振ってね。シーフ・レンジャーは足していいよ。カルザスは平目だね。
アイリ  はにゃー(汗)。全部足して…8。
カルザス  む…お、6ゾロ。
バート  13ですね。
GM  失敗したのはアイリだけか。奥から声がする。「誰だっ!?」どうやら少年の声の様だね。
ティー  開けておくれ、お母さんだよ(笑)。
リアンダ  嘘だっ、お母さんの足は白いんだぞ(笑)。
GM  …出番が無くてすまんが…「狼と7匹の子山羊」はいいねん(苦笑)。
カルザス  仕様が無いから、奥に進もう。
GM  君達の前に現れたのは、予想通りまだ幼い少年だ。
バート  あー、何て言いましょうか…
GM  武器を持っている君達を見て、怯えているのがありありと判る。手にはダガーをしっかり握りしめているよ。
アイリ  どうしよう…取り合えず、武器はしまうね。
GM  先頭はアイリだよね?回避して。
アイリ  がーんっ!何でや〜(泣)。1ゾロじゃ〜っっ!
GM  ありゃ…技能が無いから平目だったのに…ダメージが…回った(汗)。
カルザス  ちょっと待てガキーーーーーーーーーーっっ!!
バート  カルザス、地が出てますよ。相手は子供です(苦笑)。
GM  9点いったけど、鎧振れるから。
アイリ  4点防いで…5点も来たよ(苦笑)。
カルザス  少年の頭をガシッと押さえます。危ないだろうが、このくそガキがーっ!!…と心で叫んで(笑)。
        「危ないじゃないか!」とだけ言っておきましょうかね。
GM  「う、うるさいやいっ。お前達は村人を皆殺しにしたクセにっ!」
バート  ほぇ?どういう事ですかぁ?
GM  「お前達が、あの花で皆を殺したんだろっ!?ちくしょう!」
カルザス  おい、お前、ちょっと落ち着け!
アイリ  僕達がやったんじゃないんだ。落ち着いて、話をしてくれないかなぁ?
バート  そうです。僕達は、花を持ってきた人をやっつけに来たんですよ。信じて下さい。
リアンダ  皆、口上手いね(笑)。
GM  まだ信用してないみたいだ。睨んでるね。
アイリ  兄さん、手を離してあげて。
カルザス  …アイリの頼みだ。仕方無い、離す。
バート  武器をしまいましょうかね。
カルザス  あ、俺も。ハンド・アックス握りしめてちゃ、怖いよな(苦笑)。
アイリ  ねぇ、何があったのか話してくれない?何か力になってあげられるかもしれないからさ。
GM  「…僕はまだ、お前達を信用した訳じゃないぞ!」
アイリ  どうすれば、認めてくれる?
GM  「…姉ちゃんを助けてよ。花にやられたんだ。」
バート  花にやられたのなら、もう…
GM  奥の方には毛布が敷いてあって、女性が1人寝ている。やっぱり枕元にルーラルの鉢植えがあるね。
     もう蕾はかなり大きく、そして黒くなってるよ。
カルザス  何でこんな所に置いとくだーっ!
GM  「姉ちゃんが、その鉢植えを手放したがらないんだ。」
バート  魅了の力でも、あるのでしょうか…?
アイリ  んと…燃やしちゃおっか?

このルーラルをアイリの「ティンダー」で燃やし、女性の容態を診て3人は少年と女性を連れ出しました。
少年の話で判った事は「死者は全てルーラルによるもの」「ルーディックをこの村で見たことがある」という事だけでした。

GM  歩きながら話をするね。ルーディックが去っていった数日後に、村のあちこちでルーラルが咲き始めた。
     そして、人々は競ってルーラルを鉢に移し替え、自分の家に持って行ったらしいね。
バート  ははぁ…いちいち村のあちこちに植えていったんですかね?ルーディックさんは。
カルザス  やる事がセコい悪役だな(笑)。
GM  さて、外に出たよ。
ティー  俺達は?何か変わった事はあった?
GM  君達は…ルーディックさんと一緒にいる。
フェル・リアンダ・ティー  ………はぁ?