GM 階段を上ると、扉があるよ。
ティー 調べる。んっと、14。
GM 罠は無いと思った。鍵が掛かっているね。
ティー 開けちゃれー…おや?(出目は1・2)…12。
GM 開かない。ちょっと足りないな。
アイリ じゃあ僕が。15。
GM うん。開いたね。正面と右に扉がある。それ以外には、特に何も見当たらない。
ティー 右の扉を調べる。16。
アイリ 僕は正面。14。
GM 2人とも、罠は無いと思った。鍵も掛かっていないね。
ティー 開けよう。
GM 部屋だ。本棚とかテーブルとか…日常家具があるね。アイリが開けた方は、リーマさんがいた広間だ。
カルザス 部屋に、何か目ぼしい物はあるかな?
バート 上流貴族の御曹司が他人の部屋をさばくるなんて…親が泣きますよ?(笑)
GM 着替えや本といった、ごくありふれた物しか無いみたいだ。
バート じゃあ、広間の方に行きましょうか。
GM 広間に行く?じゃあ、帰って来たセライラスとバッタリ鉢合わせするよ?
女の子を2人ばかり連れた彼は、「何?地下からここへ、戻って来たと言うのか?」と驚いているみたいだ。
フェル ふっ、パズルに殺されるところだったけどね!(笑)
リアンダ 女の子達の状態は?
GM 少し怯えているのが判る。無理矢理連れてきたみたいだ。
バート 女の子をナンパする時、無理強いは良くないですよ。しっかり口説き落としてからですね…(笑)
アイリ どんな娘達ですか?
GM ちょっと前、君達が助け出した女の子達と歳はよく似ている。リーマさんと同じ位だね。
セライラスは「まぁいい、話をしたいと言うのなら少し時間をくれ。すぐ戻る」と女の子達を連れて、部屋を出ていく。
アイリ ちょっと待って!その娘達はどうするの!?
GM 「しばらく部屋で待っていて貰う。今までに連れてきた娘達は、君達が何処かへやってしまった様だからな」
バート て事は、鉄格子行きですか?酷いですねぇ。
GM 少しして戻ってくるよ。「さぁ、少しは考えが変わったかな?」
カルザス いいえ(どきっぱり)。全然。全く。
GM あっそ。強靱な脳みそをお持ちね(苦笑)。
アイリ リーマさんの事、やっぱり納得いかないよ。
GM 教えてやれって?
アイリ うん、そう。ほら、癌とかだって告知されるじゃん。
フェル あぁ、それと…先刻の女の子達、何に使うの?
GM あぁ、あれ?病気が治るまで、治療法の実験に使うらしい。医学の進歩に犠牲はつきものって。
アイリ 納得いか〜んっ!そんなん、いっかぁ〜んっ!
GM 「何故だ?少数の犠牲で、多くの患者を救える様になるのだぞ?」
カルザス まぁ、人情の問題だな。目の前で怯える犠牲者を見ちゃったんだし。
たとえ治療法が見つかったとしても、その為の犠牲者を思うと素直に喜べない…ってさ。
GM 「その辺は考え方の相違によるものだ、仕方あるまい。
しかし今ある治療法の幾つかも、やはり少数の犠牲者の上に成り立っているのだぞ?」
バート あのですね、あなたはどうしてそこまでしてリーマさんを助けようとするんです?何か、関わりでも?
GM 「…私とリーマは、愛し合っていたんだ…」
ティー あれ?リーマさんってさ、セライリスの方といい関係なんじゃなかったっけ?
GM セライリスが、彼女が数年前に事故に遭って部分的に記憶喪失になった事があると教えてくれるよ。
リアンダ そんじゃ、その時に忘れられちゃったんだ?
GM 「それは事故だ、仕方無いと諦めていた。それに、いつか治る日も来るかもしれない。
そっとしておくのが1番だと思って、密かに見守っていた。…だが、この病気は放っておくだけでは治せない。
それで私が自らの手で治療法を探そうと思ったんだ。」
アイリ 事情は判ったけど…。後ね、不思議に思ってたんだけど…どうして、セライリスを殺せなんて言ったの?
血を分けた、双子の兄弟なんでしょう?
GM 「…憎かった。全てに恵まれたセライリスが。私は幼い頃に母親に捨てられた。
なのにセライリスは母の元に残って育てられた。羨ましかったよ…そして、憎かった!
私を捨てた母も、同じ血を分けたのに私と違って恵まれていたセライリスも!」
アイリ だから殺そうとしたの?それだけで?
GM 「それだけとは何だ!…お前達には判らんさ。そういう環境を経験した者にしか、判らん事だ。
セライリスは全てに恵まれた。その上、自分が愛した女性まで奪われる等もう我慢ならん!」
カルザス うぅ〜ん…複雑な事情だな。
リアンダ でも、お母さんはあなたもセライリスも、同じ様に愛していた…と思うな。
GM 「何故、そう言い切れる?母は私に何ひとつ残さなかったのだぞ?
捨てられたのはまだ物心つく前だったが、独りぼっちで寂しさと飢えに苦しんだ事だけは、おぼろげに覚えている。
愛する我が子にそんな思いをさせる親等、いるものか!」
ティー 凄まじい幼年期を過ごしたんだなぁ。
バート ちょっと待って下さい。お母様が何ひとつ残さなかったと言うのは、少し違うのでは?
アイリ、ネックレス持ってましたね?
アイリ うん。取り出すよ。
GM 「それは…」と言って、懐に手を入れる。
ティー 落として1年位経っとったんだろ?気付かなかったのか?
GM きっと、内ポケットに入れてて気付かなかったんだよ(笑)。
バート その様子を見ると、これはあなたの物ですね?
フェル それ、いつから持ってたの?
GM 「気が付いたら持っていた。誰にいつ貰ったのか…そういう事は、覚えていない。」
アイリ これ、お母様の形見だって。セライリスも、同じの持ってた。
お母様は、きっとちゃんとあなたの事も愛していたと思うよ。
カルザス 母親があんたを捨てたのも、やむを得ない事情があったんじゃないのか?
GM 「…私を捨てた事に、変わりはあるまい?」
リアンダ どうして、セライリスを殺そうとまで思ったのよ?これからやり直していこうとか、思わなかったの?
GM 「セライリスに会ったのは、捨てられて10年以上も経ってからだぞ?
そんなに長期間離れ離れになっていた兄弟が、今更一緒にやっていけるものか…」
カルザス そりゃ出来るさ!俺とアイリだって初めて会った時には、俺はもう11歳だったんだぞ?
それでも今、ちゃんと2人で、やっていけている!
リアンダ 2人じゃなくて、6人でやっていってるんだけどね(苦笑)。
バート あなたは、逃げているだけじゃないんですか?母親に捨てられた、という事で。
今からやり直しのきかない事なんて、何も無いんですよ?
GM 「お前達には判るまい。私がどんな思いで生きてきたか。お前達も、恵まれて生きてきたのだろう?」
アイリ 判る訳無いよ。あなたの気持ちは、あなたにしか判らないんだから。
でも、だったらあなただってお母様がどんな気持ちであなたを捨てたか、セライリスを育てたか、判んないでしょ?
フェル 自分だけが不幸なんて思ってたら大間違いよ!世の中、皆少なからず不幸なんだから!
でも、負けたらダメなのよ、自分の気持ちに!
GM 「…少々、お喋りが過ぎたな。さぁ、そろそろ帰ってくれ。もう話す事は無い。」
ティー 姉ちゃんは?返してくれんの?
バート それと、実験体用の女の子達もです。
GM 「邪魔をしないでくれ。私は、私のやりたい様にやる。
どうしても邪魔をしようと言うなら、力ずくでも帰って貰うぞ!?」
リアンダ んもぉ、判らず屋なんだから!
カルザス 仕方ない、力ずくで来るなら対応するまでだ!